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お酒が好きだった牧水の命日

 昭和3年9月17日に宮崎生まれの愛郷の歌人・若山牧水は沼津市の自宅で亡くなった。

 お酒が好きだったことは酒を歌ったものが多いことでも有名だ。桜の時期と九月になると、毎年牧水を思い出す。

 白玉の歯にしみとほる秋の夜の酒はしづかに飲むべかりけり

 酒を飲まない私でも秋の夜長に飲んでみたくなるような歌だが、牧水は失恋から立ち直れずにいた。苦しさのあまり酒にたよるしかなかったという。「白玉の・・・・」は、世上言われる酒に親しむのどかな歌ではなく、耐え切れぬ孤独をかみしめる青年が、酒を唯一の慰めの友として手にし得た姿だったのではないか。「酒は1人に限る」という寂寥はあまりにふかいのである。と山口俊郎(宮日記者)は書いている。 (『若山牧水』宮崎日日新聞社編より)

 「色々の境遇上から今年は秋が来たといふ事が今迄にない恐怖を私に感ぜしむる。この恐ろしい秋に際して私は暫く旅に出てゐたいと思ひたった -後略」(創作九月号「樅の木陰より」)と書き残している。

 恐ろしい秋とは 小枝子への思いである。友人の医者からうんとしかられて、謹慎中であるにもかかわらず こっそり呑んでいたようである。牧水はいつから飲み始めたのか知らないが、亡くなるまで呑み続けた。

 永年親しんできた酒が牧水の命を縮めることになる。山口(宮日記者)は言う。牧水の酒とその歌に漂っているのは酒による無理をさらに酒の力を借りて覆い隠そうとする痛々しいまでの韜晦(とうかい)の響きだろう。-後略-と。

 健康が快復しないまま、昭和3年9月17日に亡くなる。このとき牧水は食べることもままならず、トマトや胡瓜を食べていたらしい、まるでキリギリスのようだと読んだことがある。口内炎が出来てからはトマトも食べれなかっただろう。まだ働き盛りの43歳だった。

 九月に亡くなったがアルコール漬けになった牧水の体からは死臭もしなかったともあった。それほど酒が好きだったのかと呆れもしたが、変に感激もした。

 牧水は歌人としての位置が低いように感じられるが、「白玉の・・・」の歌のように私らの知らない牧水の心が分かってくるとき歌人若山牧水の真骨頂は見えてくるのだろう。

 牧水の歌はどれもこれも好きだが失恋をなんとか忘れようとする痛々しいまでの決心がみえるこれが特に好き。
 少年のゆめの衣はぬがれたりまこと男のかなしみに入る
 
 
酒飲みのわが亭主もこの口か・・・私も問いかけたことがある・・・
 かんがへて飲みはじめたる一合の二合の酒の夏のゆふぐれ
 それほどにうまきかと人のとひたらばなんと答へむこの酒の味

 参考にした本
 『若山牧水』 行きてまだ見ぬ 伊藤一彦  恋と旅と酒と 山口俊郎 宮崎日日新聞社編

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コメント

こちらでは知らない人は居ないくらい知れ渡った郷土の歌人牧水 今日は57回目の牧水祭が行われたはずです。牧水の生家は1845年築で当時に近い状態で今も残されています。牧水の歌は寂しいような侘しいようなそんな歌が多かったように思います。近くに居ながら深く思ってみたことが無かったですね。

読書の秋ですね、我が夫も毎晩飲んで寝ています。

今日はお世話になりました。お陰様で1件落着、ゆっくり休めます。

 酒は百薬の長・・・も、過ぎたるは及ばざるが如し・・・ですか・・・。でもね、酒飲みとまではいきませんが、飲みたくなる時って続くんですよね。それがうれしい酒ならいいのですが、何かを忘れたいとか、逃れたい場合はなかなかやめられないんですよね。
 43歳・・・若いのでしょうね、きっと。でも、妙に自分の人生、まあ、ここまででもいいかと思ってしまう時もあります。時代が違うからかもしれませんね。
 酒、好きだったのかな?もしかしたら、飲まずにはいられなかっただけで、そんなに好きではなかったのかもしれませんよ。

現国の教科書に載っていた牧水の歌

白鳥は哀しからずや・・・
幾山河越えさりゆかば・・・

を笹山先生が熱く熱く語っていたね・・・時々 あ~ぁたまらん。って感動しっぱなしで、今思えばいい先生だったね。あんなに熱かった国語の先生を知らんもんね。真似してはよーからかってたけど・・・。

我が家も 秋は秋・・・冬は冬・・・月がきれい・・といってはよー飲んでますよ。
シラタマホシクサかわいいでしょ。白い花が集まって面白い。
イガグリもあったんですか。見てないですね。上のほうは空しか見んかったわ。

お久しぶり・・落ち着きましたか。
43歳は早くないですか・・
28歳で長男、30歳で長女、33歳で次女、36歳で次男が生まれています。長男は15歳ですか・・・。
病身でも北海道や岡崎などいろんな場所に出かけていますが、心残りはあったでしょう。

それに・・・牧水は酒が好きではなかったんでしょうか。てっきり酒が好きなんだと思って、ずっと酒好きな牧水の歌として認識していますよ。
そうなら・・・もっと牧水の本を読まなければ・・・。

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